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ヤマトシジミによる内部被曝研究の論文(琉球大学大瀧研究室)どうか読んでください
2014/12/01 14:21 | 原発 | C:4 | T: 0
こんにちは。

私は激しくお勧めする論文(またはそれを紹介くださっているブログ記事)があります。

大変な研究結果が出たと思います。

生き物に興味を持っている方、人間を含めて生き物をいとおしく思っている方すべてに読んでいただきたく、この記事で激しくお勧めしようと思います。

琉球大学で、チョウチョの一種であるヤマトシジミを使って被曝の影響を研究する論文が、今までも出ていましたが、中には、被曝じゃなくて他の(例えば温度などの)影響によるものではないかなど、指摘もあり(その指摘が的を得ているかどうかは別として)、今後の更なる研究が待たれていました。

新しい研究結果の論文が出て、これが、今までの被曝以外の他の要因を気にする意見が入る余地が無いような、もう圧倒的な結果を含んでいるものなのです。

この最新の論文だけを単独でちょっと読んだだけでも、もうどうしようもないほどに、私にとっては恐ろしく感じる程の結果でした。

まずわかりやすくまとめてくださっている「麦は踏まれて強くなる」というブログさんがありましたのでご紹介させていただきます。
http://kingo2.blog.fc2.com/blog-entry-48.html

↑の記事を読んで、きっとわかりにくいな、と感じる方もいらっしゃると思います。
そのような方のために、ゆっくりと、わかりやすく私の感想を書いていこうと思っています。

チョウチョに食べさせるカタバミは、北海道以外、日本中に生えているそうで、各地で採取したカタバミのセシウム含有量は以下の通りだったそうです。(セシウム137,134合計)
福島県本宮市 161 Bq/kg
福島県郡山市 117 Bq/kg
千葉県柏市 47.6 Bq/kg
東京都武蔵野市 6.4 Bq/kg
静岡県熱海市 2.5 Bq/kg
沖縄県西原町 0.2 Bq/kg

今回は比較的低汚染の影響を調べるために、高度に汚染された地域(広野町 1452Bq/kg など)は除いたそうですが・・・この数字を見るだけで。。。野草にもはっきり汚染が出ているんだなと思う私です。
そして、沖縄で採取したヤマトシジミというチョウチョの、子供世代と、孫世代幼虫に様々な地域でとってきたカタバミを(沖縄で)食べさせて観察した結果が、論文にまとめられています。
子世代幼虫に、本宮、郡山、沖縄のエサを食べさせ、その中から状態の良い成虫を選び交配させ、生まれた孫世代の幼虫に更に、様々な地域でとってきた餌を食べさせたわけですね。
そして、孫世代の生存率(正常率)が表になっており、上にリンクさせていただいた「麦は踏まれて強くなる」さんで見せてもらうことができるのですが。
孫世代(F2)では、親がどの場所のエサを食べていようが、その孫が幼虫の時に、本宮か郡山のエサを食べていたら、正常に成虫になれる確率は20%以下、というとても考えさせられる結果なのです。
一方沖縄のエサを食べていたグループは、とても高い生存率(正常率)なのです。

カタバミの汚染度を見ますと、人間の食べ物の基準のセシウム合計100Bq/kgと、そう大して変わらないような汚染度であり、そんな植物でも、こんなにはっきりと差が出てしまうものなんだなと。
この一連の論文のシリーズは、遺伝子について研究しておられるのですが、私の第一の感想は、遺伝子を考える前に、まず、この餌(本宮、郡山)を食べ続けていたら、ほとんど生きていくということができない、という結果が得られたことは、とても重いな、というものでした。

私は、この研究が素晴らしいのは、カタバミにセシウムを添加する、などの方法でなく、実際にカタバミを現地で採取しているところだと思います。
放射性核種はセシウムだけではありませんから、実際に蝶が食べたカタバミの汚染もセシウムだけではなく、福島の野生生物や人間が食べているものと同じ汚染を受けているということになります。

また、当然ながら、ヤマトシジミは沖縄で生育されたわけですので、「餌や被曝のせいじゃなくて、異常は温度の影響だ」とは言いきれなくなります。少なくとも、温度の影響だけではないということは言えると思います。

論文の本文は、以下URL から読むことができますので、ご興味ある方は、見てみてください。
琉球大学大瀧研究室のページ(一番上の論文が、今回の論文です)
http://w3.u-ryukyu.ac.jp/bcphunit/fukushimaproj.html

論文本文 英文です (図表もあります) ※1

日本語訳 (図表はありません pdfファイル) ※2

♢ ~~~ ♢ ~~~ ♢ ~~~ ♢

さて、上にご紹介した論文は、2014年9月23日に発行された最新のものの結果に基づいているのですが、この一連の研究の最初の論文が、2012年8月9日に発表されており、それについてはいろいろの方が記事を書いておられるのですが、それについても補足的に少し触れさせてもらいます。

英文(図表有り) ※3

日本語訳(図表無し) ※4


こちらの論文は、福島第一原発が事故った直後の2011年の5月や9月に、ヤマトシジミやカタバミを現地で採取していろいろな観察や実験をしています。
これを読みますと、著者の方は福島第一原発事故の前からヤマトシジミについて研究しており、リファレンスのNo,27にはシジミチョウが北の方に生息域を広げており、その範囲の最前線で、翅の模様の表現型などについて同じ著者が研究した過去の論文が引用されています。

そして、論考には、以下の重要なことが書いてあります。

福島で観察された異常な表現型は、以前この種の北限(青森県の深浦地区)で観察された色模様の変化とは非常に異なっていたそうです。
青森の方は、福島とは異なり、翅の変形や異常がまったく見られなかった。付属肢にも他の部位にも奇形はまったく見つからなかったそうです
(知る限り)。

私は、この様なことは、以前からヤマトシジミを観察していた人だから言えることだと思いました。

これを読みますと、安易に批判している人のように、福島の奇形は温度の影響などで起こったものとはすでに言い難いと私は思いました。

また、沖縄の幼虫に、汚染地帯で採取したカタバミを(沖縄で)食べさせるという、内部被曝実験も、この時点ですでにしています。

そのカタバミのセシウム含有量は、大体、以下の数字が出ていました。(※3 付属 表8より)
採取地域 Cs137(Bq/kg) Cs134(Bq/kg)
山口県宇部 0.53 0.39
福島県広野町 771 183
福島県福島 4170 3160
福島県飯舘(平野部) 5420 4070
福島県飯舘(山間部) 23100 17500

結果は ※3 図5-d に出ています。
宇部のカタバミを食べたヤマトシジミはほとんど生存できているのですが、汚染地帯のカタバミを食べたヤマトシジミはうまく生き延びることができませんでした。
汚染地帯の中でも、広野町と飯舘で成虫の生存率にはっきりと差が表れています。
これだけ見ても、放射性物質による汚染の影響を否定することは難しいと思います。

この様に、この論文は、単に福島で採集されたヤマトシジミ(とその子)の異常を観察したというだけでなく、汚染地帯のカタバミを沖縄の幼虫に食べさせたり、沖縄の雌から得られた幼虫や蛹に放射線照射をして影響を見たりと、様々な検証をしています。
そして、次の論文につなげていっているのですね。

以上、論文の中身が膨大な内容なので、本当にごく一部しかご紹介できませんでしたが、また気になることがありましたら、追加記事などを書いていきたいと思います。

この記事は、アップしてから徐々に内容を書き足してゆくという中途半端な形での公開になってしまい、ごめんなさい。
(書き終わりは2014年12月14日です)

なぜこのような記事を書いたかというと、この論文が並々ならぬ結果を含んでいるあるにもかかわらず、ネットで検索をしますと、ツイッターなどで、あまりにも短絡的に、非常にトンチンカンなコメントをしていらっしゃる方が、いるようだったからです。
まるで、初めから「この論文は間違っているんだから存在意味が無い、とるに足らないものなんだ」と決めつけているような。
そのようなコメントを見ますと、論理的に、まったく論文の中身を理解してないように見受けられたので、危惧しています。

難しすぎるのでしょうか。
だけど、そのようなコメントを発する方は、さも自分は科学に詳しいような口ぶりのコメントをたくさん述べられている人もいて、こんな風に、論文をきちんと理解する力が無いのに、否定するコメントを出せるというのは、本当にツイッターというのは、それだけで信じるには値しない媒体だなあ(やってなくてよかった)と思った次第です。

本文内容とは外れますが、今回の論文の反応を調べてみて、くれぐれも、ブログなどできちんと自分の考えを、理論的に説明することをせずに、見かけ倒しの言葉を並べて、他人のお仕事を否定しているツイッターの発信者(およびツイッターのまとめサイトなどの作成者)には、どうか惑わされないように、お気をつけ頂きたいと思いました。(きちんと理論的な説明を付した反論ブログ記事などは、存在意味があると思いますが。)
こんなことでは、日本人全体の思考能力が落ちているのではないか、、、若者が幼児化しているのだろうかなどと、自分のおっちょこちょいを棚に上げて心配している私です。

なので、まず、この論文が、大変な結果を持っているもの、ということを、一人でも多くの方に気づいて頂きたく、自分がちょっとした感想を書くことでも、何かのきっかけになればいいなと思い、この記事を書いています。
なお、この研究についてツイッターなどで批判したり、感想を言っている方の中にも、何人かは、意味のあることを言っていらっしゃる方がいるのも事実なのです。
そういう方には、大いに活躍して頂きたいと思います。
できたら、そういう方には、ツイッターという字数の少ないわかりにくい媒体じゃなく、もっと読みやすい文章で書いてもらって活躍して頂きたいなあ、と思っています。
でないと、他の勘違いのようなツイッターと紛れてしまって。。。(私のささやかな希望でしたー)

この論文の存在は、皆さんご存知の「みんな楽しくHappyがいい」というブログさんに以下のご紹介があり、知ることができました。ありがとうございます!
http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-3969.html

参考URL
※1 http://www.biomedcentral.com/1471-2148/14/193
※2 http://w3.u-ryukyu.ac.jp/bcphunit/files/Nohara_et_al_2014(BMC)_verJP.pdf
※3 http://www.nature.com/srep/2012/120809/srep00570/full/srep00570.html
※4 http://w3.u-ryukyu.ac.jp/bcphunit/files/Hiyama_et_al_2012_verJP.pdf
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Comment
茨城県の子供の心電図検査 ありえない人数の子供が 心電図に異常ありって 今日見て 恐怖だったよ
それなのに 選挙戦では 被曝の事は 何処も言わない
腹が立ってしかたない
もしも 民間が やらなかったら 今頃どうなってただろうな
食品も 被曝も
情けない 国だ
2014/12/02 23:05 URL | ハレルヤ #- | 編集
ハレルヤさん

その記事は、私も見たかも。

http://www.asyura2.com/12/genpatu29/msg/459.html

関東や東北で心配な結果がたくさん出ているね。
それに、どんどん悪くなっているような気がする。
本当に、福島に修学旅行とか、食べて応援とか、給食で食べさせるとか、もういい加減やめてほしいです!!!
そして、早く子供と妊婦さんを汚染地帯から逃がしてほしい!!!
2014/12/03 14:56 URL | タラの芽天ぷら #- | 編集
もうお昼もとっくに過ぎたのに 座り込んだままですぅ
命を犠牲にしてまで 欲しい裕福な暮らしの線引きは どこなんだろう 憲法改正を
目指す政党に 1票を入れた人が こんなに
たくさん居たのだと 凹

まぁいいさ
壊されてるく 遺伝子が この先 後悔を人に
与えるだろうさ (ヤマトシジミみたいに)
と思いつつ

縁側で 孫と スイカを食べる夢のまた夢は
あきらめられない おら なのだ!

ひと泳ぎしてくるかなぁ


2014/12/15 13:49 URL | ハレルヤ #- | 編集
> もうお昼もとっくに過ぎたのに 座り込んだままですぅ

私なんてお昼過ぎまで寝てたよー、今日はふて寝だーい!
。。。でも時間もったいなかったよね。。。
私は昨日は晩御飯の支度をする気力も無くなり、夜中になってお腹がすき、夜中に北海道さんまを焼いて食べるというおかしなことになりました。。。
自分の前に身を投げ出すさんま君。。。ありがとう、頂きます! と思ってつつきながら、お野菜もいっしょに食べながら、いろんなこと考えたよ。

> 命を犠牲にしてまで 欲しい裕福な暮らしの線引きは どこなんだろう 憲法改正を
> 目指す政党に 1票を入れた人が こんなに
> たくさん居たのだと 凹

まったく同じ気持ちです!
いったい何を考えているんだか理解不能です。
チダイズムのコメント欄の頃から感じていたけど、どにかく想像力が無い、いつも根拠無くこのままでいいんだ大丈夫なんだと思い続けているのが原因だと思います。

また、事前報道などどうしてあんなにやったかを考えるととにかく与党は、反対勢力にやる気をなくさせたいんです。
あきらめさせて無力感を与えたいのだと思います。。。

> 壊されてるく 遺伝子が この先 後悔を人に
> 与えるだろうさ (ヤマトシジミみたいに)
> と思いつつ

読んでくださりありがとうございます。
世間では、どうして昆虫の話を持ち出して人間の危機感をあおるんだ!などと思う人もいるようです。。。が、今までさんざん動物実験を人間の安全基準の根拠にしていますから。
一般に昆虫は放射線には強い(敏感ではない)って言っている人が多いんですけどねー。

> 縁側で 孫と スイカを食べる夢のまた夢は
> あきらめられない おら なのだ!

その意気だよ~おぉぉぉ!!!

> ひと泳ぎしてくるかなぁ

いってらっしゃ~い🎵
2014/12/15 16:06 URL | タラの芽天ぷら #- | 編集







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