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Cs137による畑の土壌汚染 過去の一番ひどかった時
2015/03/26 01:40 | 原発 | C:0 | T: 0
畑などの土壌汚染について、日本が過去にどれくらいの汚染を受けていたか知りたいときに、この文献を過去のデータとして参考にさせて頂いていました。
駒村ら 農環研報24.1-21(2006)
http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010724549.pdf
私のような一般人に文献を公開してくださっており、ありがたいです。感謝して、図表と文を一部引用させていただきます。

noukankenhou24012006figure13
noukankenhou24012006p13
この資料によると、大気圏核実験汚染が一番ひどかった時に、全国の畑土は、

Cs137平均 30.5Bq/kg 最大値 60.3 Bq/kg 最小値 6.8Bq/kg 

とのことで、この文献を参考に、過去の記事も書かせてもらいました。

なお、こちらのブログさんの記事でも、この文献を取り上げてくださっております。
http://ex-skf-jp.blogspot.jp/2011/09/blog-post_26.html

そして、最近、更に、同じようなデータで、福島原発事故後のも入れてくれているのを見つけました。
http://www.dainihon-noukai.jp/wp/wp-content/uploads/2012/04/ikkatsu.pdf
 農業1552号2011.11 (講演)「農業環境における放射性物質の長期モニタリング」 独立行政法人農業環境技術研究所 上席研究員木方展治氏 より
この資料も、公開してくださってありがとうございます。
この資料にも上のグラフと同じようなグラフがありました。↓
dojoCs137henka
2011年のデータ、ぴょこんと一つ上に飛び出している黒い点は、おおむね0~15cm を耕耘した後の作土層のもので、場所は農業環境技術研究所(茨城県つくば市)の圃場だそうです。

また、この資料には、2009年度の白米、水田作土のCs濃度のデータがありました。

2009hakumaiCs137
NDのものは、Ge 半導体検出器で、白米の場合は3 kg を灰にして1週間測っても出てこなかったそうです。
Cs137は、半減期 30.1年の放射性同位体。
Cs133は、天然にも存在する安定同位体(放射性ではない)です。

こちらの資料を読みますと、恐らくほとんどの方が公務員さんとか、公の研究機関の方の様ですから、国の方針に文句を言うようなことは言えないお立場なのでしょうが、行間から、大切な農地が汚染されてしまった怒りや、やるせなさがにじみ出てくるような気がしました。

そして、現在の農環技研のホームページも私はよく参考にさせてもらっているのですが、下のような記述がありました。

noukangikenhomepage01
http://www.niaes.affrc.go.jp/magazine/117/mgzn11716.html

この140Bq/kgっていうのは、Cs137、Cs134などの、合計っていう事なのでしょうが、最大瞬間風速的に、最大値をとったものなのでしょうね。
この数字だけ見て安心してもらいたくないなあというのが私の本音です。

なぜなら、ジャガイモやレンコンなどのように、移行係数が比較的高めのお野菜を何の心配も無く作って、妊婦さんにも赤ちゃんにも食べてもらおうと思ったら、やっぱり福島第一原発事故直前の汚染(10Bq/kgぐらい)に留まっていてほしいからです。

1960年代の大気圏核実験の時の汚染がひどかったのも事実ですが、私は昔のことを想い出してその頃に日本人に健康被害が無かったとは言い切れないと思っています。
また、今の環境は、不注意をすると、とんでもない悲劇を招く、歴史的には前例のない状態だと思っています。

きっと、1960年代から、長く土壌の放射性物質を測定してきてくださった方たちは、毎年毎年、様々な核種が減っていくのを楽しみにされてきたと思います。
もし自分だったら、今の状態がとても悲しいと思います。

~~~ ♢ ~~~ ♢ ~~~ ♢ ~~~
話はちょっと変わって、上のページにもあるように、ウランやトリウムの、植物への移行係数はとてもとても低いのですよね。

こちらの文献では、日本で測定した、様々な元素の白米への移行係数のデータが載っており、とても興味深いです。(文献中には麦のデータもあります)

http://irpa11.irpa.net/pdfs/6d19.pdf
Transfer Factors of Radionuclides from Soil to Rice and Wheat Collected in Japan
S. UCHIDA, K. TAGAMI, I. HIRAI2, M. KOMAMURA
transferfactor01table2

秋田で測定したそうです。
安定同位体と、天然の放射性同位体のデータだそうです。

ウランとトリウムは移行係数がとても低いです。

この表では、移行係数0.1以上は、銅、亜鉛、ルビジウム、カドミウムだけ。
銅、亜鉛は植物にとって必須元素で、ルビジウムは必須元素であるカリウムと似た挙動であるからだろうというようなことが書いてあります。

こちらの文献には、天然のセシウムと、人口のフォールアウトのセシウムとの移行係数の違いにも触れており、大変興味深いです。
天然の(非放射性の)セシウムより、人口の放射性のセシウムの方が、移行係数が高いとのことです。
その理由は、物理化学的な性質によるとあります。
恐らく天然のものがもともと土壌中に存在している形態と、後からフォールアウトで降ってきたものが土壌中で存在する形態が同じではないことなどが影響しているのでは、と、私は思いました。

こういう事は、私はセシウム以外の元素にも当てはまる場合があると思います。

天然のウランと、原発から飛んできたウランも移行係数が同じとは限らないということですよね。

やはり、もともと環境にあった天然の核種と、人工的に後から降ってきたものは、たとえ同じ元素で同じ化学的性質を持っていたにしても、土中でどんな形で存在しているかなど、いろいろと複雑な考慮が必要と思いました。

(記事中の図表などの資料で赤い下線や枠を書いたのは私です)

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