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ハテナ?さんのコメントへの返信(9/23更に追記有り)
2015/09/19 06:50 | 原発 | C:0 | T: 0
ハテナさん>

返信が長すぎてコメントとして受け付けてもらえなかったので、記事としてお返事書かせて頂きます。
前記事
http://gosenshitosyukiritsu.blog.fc2.com/blog-entry-275.html

に頂いたコメントにあるURLの記事を読んで、(やっと時間が少しとれて)、気になったことや感想など書きます。
桐島氏の部分、こちらのどこが参考になるかがいまいちよくわかりかねます。

う~ん、、、理論的にちょっと?な部分があります。
その理由は、
ガラスバッジは、福島のような核の事故が起きた環境で使う場合(しかも子供、妊婦が)の信頼性、実績など有るのかという問題が気になる。
もともと、そういう場所で使う前提で開発されたもの?

ご紹介の記事では、まずガラスバッジで測ったら政府計算式による推計より低かったから、喜んで訂正しろと言っている。
そのような書き方では、読む方が、
①子供の、屋外で過ごす時間や建物の遮蔽率の問題
②ガラスバッジでの測定が核災害の起きた土地の被ばくを評価するのに適しているかどうかという問題。

を、混同してしまいます。
そこを混同したまま、次の部分で、西尾氏等の意見を、けなしています。
太っているかで数字が変わるとどこかで読みましたが、今後、子供が同じ行動パターンをとり続けるか、など考えると、あまりに余裕が無さすぎる評価法に見えてしまいます。
結局ガラスバッジって、補助的に単なる目安くらいの意味しかないんじゃないのでしょうか。(理由は下に)

「この連中は周辺線量等量が被ばく線量だと、インチキを言い張っているだけだ。」と書いておられますが、これについて。

http://www.aesj.or.jp/information/fnpp201103/chousacom/he/hecom_sokuteichi20120911.pdf

(資料1とします)(日本原子力学会)によりますと、周辺線量当量とは、「1センチメートル線量当量」のこととあります。(注1)
そして、上の日本原子力学会の資料では、実効線量と周辺線量当量を別の数値として考えています。
こういう考えをブログの筆者の方は恐らくよりどころにしているのでしょう。

(資料1中には、「・・・周辺線量当量を実効線量としてリスク評価に使用することは、一つの合理的な考え方であると思われますが、・・・」 という表現があり、インチキではなく、合理的と書いてあります。9/22追記)


グラフの、照射法の違いは、↓の資料に書いてあります。
http://ccdb5fs.kek.jp/tiff/2012/1227/1227044.pdf
(資料2とします)
この様な考えは、ファントムという人体模型を使って、人間の臓器の被ばくを推定して、(γ線だけで)合計で被曝量を出す考え方ですよね。

一方↓の資料では、「外部被ばくについては、実効線量の代わりに、同一被ばく条件では実効線量より常に大きな値を示す1cm線量当量(周辺線量当量のことだろう)が、放射線防護を目的とした測定のために用いられている。」(資料3とします)とあります。
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=09-04-03-17
(原子力百科事典)
この考えが、西尾氏のお考えよりだなと少し思いました。

つまり、ご存知でしょうけど、上の資料3にもあるように、「実効線量」って、もともと、計算上の数値で、現実に測れないもので、もし測ろうとしたら、現実に人の体の中に測定器でも突っ込んで(いろんな臓器に)しかも、ガンマ線だけじゃなくて、全部の放射線を測るしかないでしょうよ、そんなことできない。
それに、実効線量って、そうまでして出す価値無い数字だと私は思います。
しかも、ガラスバッジは、体格によっても数値が変わり、もともと信頼性としては誤差をはらんだものだと思います。

資料2みたいな、実験のような放射線の照射が、現実に汚染のある福島(だけじゃないけど)で生活する被ばく評価に、いったいどこまで参考になるでしょうね。
私個人の考えは、ご紹介ブログさんのような、きつきつの余裕の無い考えは、とても不安になりました。

つまり、西尾氏の考えは、人体ファントムなどを使って計算して出した実験データと、現実の福島という場所でお子さんなどの生身の体が受ける被ばくを、「放射線防御」という点から考えて、周辺線量当量を実効線量として使うという考えに初めから立っているのではないかと思いました。(下に例を示すように)

千代田テクノルの資料で、「サーベイメータなどで空間線量(率)を測定する場合、「周辺線量当量(率)」として定義された量を用いることになっています。」とありますけど、
http://www.c-technol.co.jp/archives/1038
「空間線量」という言葉は、環境モニタリングにおける1cm線量当量(周辺線量当量)のことと、ウィキにはありました。
環境省の、福一事故の起きた年の年間1ミリシーベルトの考え方は、西尾氏の考えに立って計算しているように私には見えますね。
https://www.kankyo.metro.tokyo.jp/policy_others/radiation/view/men.html

また、下の、事故のあった年の空間線量から被ばく量を導く計算でも、空間線量率から実行線量を単純に計算する方法を用いており、西尾氏寄りの考えと思います。
http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=18437&hou_id=14327
私も一般人ですから、当然こちらの方になじみがあります。

原子力関係者の意見は、恐らくこれ↓なんでしょうね。
http://www.jrias.or.jp/books/201402_JIYUKUKAN_FURUTA.pdf

つまり、法令も今まで安全側に立った1cm線量当量(周辺線量当量)で管理していたっていう実績はあるけれど、それだと『達成が大変だから』変えようってしているように見えますよねー。

多分問題の本質は、事故が起こる前は(直後も)、安全側に立った解釈をしていたのに、事故が起こったからって、きつきつの解釈にしようとしているところだと思います。

結局、上の資料にあるように、「緊急」と言える期間で、問題が片付かなかった、ってことですよね。
だから、こうやって、2014年2月に、専門誌でやっと、「行政や専門家に考え方を変えるように対応を求めている」段階だった。
結局、いつまでを「緊急」と考えるかの解釈の問題だけとも取れます。
それで違う解釈(しかも過去に実績のあるもの)をインチキ扱いとは、ご紹介記事の書き方はひどすぎると感じました。
(それに、まだ原子力緊急事態宣言は解除されていない、ってことは、今も十分緊急事態と思いました。 9/19追記)

また、ブログにある、(いつも地べたに寝っころがっているのだろう)などと言う文章も、適切と思えないですね。。
なぜなら、ガンマ線だけの評価しかせずに、例えば子供が地べたに座った時に(β線等含め)生殖器がどれくらい被曝するのだろうか、など(心配する声もあったのに)、とてもガラスバッジや、資料1,2のような考え方ではわかりません。

結局、子供の臓器の被ばくなど考えたら、今の実効線量っていう評価自体の意味があんまり無いと思います。

そして、今まで、福島のような場所で生活している方たちが、内部被ばくとして、どの核種を、どんな形状で、どれくらい体内に入れているか、ということが、まったくわかっていません。
私も含めて、東日本に震災当時いた人たちは、初期被曝というものをしています。
たった今汚染の少ない場所から東日本に来たような方達とは違うということです。

余談ですが、生物学的半減期などで、体の外に放射性物質が出てゆくスピードを推測する方法にしても、私から見ると、あんなものよく信じられるなあ、どんな形状で摂取しているかもわからないのに。。。と、あきれるばかりなんです。
そして、現実にまだ放出があるということです。
わからないものが多すぎて、「安全側」の解釈したいって当たり前のことだと思います。

コメントくださったハレルヤさんも、恐らくそういう事を気にしている一つの意見だと思います。

そして、福一の事故前、放射線を扱う学者さんたち、企業の方達は、ファントム(模型、またはデータ)を使ったり、コンピューターを使った、各臓器の被ばくのシミュレーションをたくさんしているのです。
予算も使って。
それなのに、そういう知見を、福一事故が起きた後に、私にはさっぱり一般人、作業員の方々に有効活用しているようには見えないんですよね。

スピーディも使われなかったけど、私はもっと気になっているのが、そういう業界の姿勢であり、被ばくの評価がすごくいい加減で、単に安全であると適当に言っているだけ、のようにしか見えないのです。

そして、現実に、福一事故後に、私個人の知り合いの中には、東日本在住の若い方の中で、病気や突然死が明らかに増えました。
現実に、小児甲状腺がんについては、自然発生とは思われないというたくさんの方のデータ解析が既に見られます。
また、今の段階で人間は、とても人体について無知な部分がまだたくさんあるのだということ(被曝の影響についても)、今の政府がよりどころにしている被ばくの安全性評価が、自分にはとても信頼できるものではない、ということ。
行政に、もっと謙虚になってほしいと思いますよ。
この辺は、自分の学生時代からの経験に基づいており、なかなか今ここで説明はできないものですが、生き物の安全性の評価を、ものすごく大雑把なしかもきつきつの計算で安心できる神経は、私は持っていないです。

分子生物学の知見で、とてもミクロに考えていかなければいけないのに、ご紹介ブログさんのように、外部被ばくだけで自然放射線と混同している方がおられるということ、そういうところが、私にとっては、安全を言う人が信用できないという理由ですね。

結局、こういう余裕の無い考え方で安全だって言っているのが今の現状なんですね、ってことがわかりました。

(あまり時間がとれなくて、下の方のゴシップみたいなところは読めません。申し訳ありません)

以下9/20追記。
更にこの問題について、検索などして調べてみると、やはりフクロウの会関係者さんのとても詳しい情報など、いろいろたどり着き、また時間のある時に読んでみようと思いました。

私はハテナ?さんが書いてくださった「真実は表裏一体。」ってどういう事なんだろうって考えていたんです。

西尾先生が書かれているように、子供については、ガラスバッジが実効線量を知るために正しく使えるのか、ファントムなどを使った検証がされておらず、しかし、それで無理やり評価して、低いと喜んで、誤解してしまう人を生み出してしまう。
人々の、「福島が安全であると思いたい」という気持ちと、それに付けこんで誤解の種を与えてしまう人たちを、表裏、と、表現してくださったのでしょうか。
きっと私に気づかないものもまだたくさんあるのでしょうね。

9/23追記
読んでみました! フクロウの会さんのブログ記事はとても詳しく、大変おすすめです! http://fukurou.txt-nifty.com/fukurou/2015/02/post-9ede.html 

放医研と日本原子力研究開発機構の、福一事故に関して、子供の被ばくを個人線量計から推測することに関する資料を読んでみました。
http://www.nirs.go.jp/information/event/report/2015/03_16/houkokusho5.pdf
大雑把には(福一事故に関する場合の)換算する方法があると結んでいるようです。
周辺線量当量から実効線量への換算係数は、大人より、子供の方が数字が大きいのですね(1に近くなっている)。
これだけ見ますと、子供のことを考えたら、空間線量(周辺線量当量)をそのまま外部被ばく評価に使うので問題ないように見えます。
この換算係数は、職業被曝やレントゲン技師さんを想定しておらず、あくまで福一事故に関する評価に特化しています。

内容を見ますと、個人線量計を被ばく評価に使えるかという点で、シミュレーションの実験(回転照射)で近似するのにも限界があるようであり(図22参照)、時間とともに土中のCs137の土壌中深度が深くなり、γ線入射角度の分布が変わってきたりなどの問題が有るようです。

私には、福一事故に関して、個人線量計を一般人が汚染地で使う評価は、いろいろ複雑で問題が有り、まだ信頼のおける、コンセンサスの得られた方法が確立していないように見えます。
それならば、子供は周辺線量当量と実効線量が近いのですから、わざわざ個人線量計を使わなくてもいいのでないでしょうか。
個人線量計にたよらず、空間線量が高い所は、避難としていいと思いました。

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注1 1cm線量等量(http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=09-04-02-06)は、周辺線量当量の中で、1cmの深度を定義したもの。人体の深い位置にある組織に影響を与える放射線(主にγ線、中性子線)を対象としている。
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