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セシウム137体内蓄積量シミュレーション
2016/03/05 15:17 | 原発 | C:0 | T: 0
こんにちは。

以前、松崎道幸医師 講演会 「被曝の影響はここまで?!」 の書き起こしをさせて頂いたときに、(その4  http://gosenshitosyukiritsu.blog.fc2.com/blog-entry-227.html
その中にこのようなスライドがありました。

DrMatsuzaki091
(このスライドは松崎道幸先生の講演会で使用されたもので、松崎先生のスライドであることを明らかにすればダウンロードして使用してよいというご厚意で転載させていただきました。ありがとうございます!)

その動画の中で、このデータは出典が明らかではないということをおっしゃっておられました。
同様のデータは、他でも見たことがあるのですが、私もいったいこのデータをどうやって得たのかわかりませんでした。
人で実験するにしても、かなり困難なはずです。

で、先日Wikipediaの「半減期」のページを見ていた時のことです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%8A%E6%B8%9B%E6%9C%9F#.E7.94.9F.E7.89.A9.E5.AD.A6.E7.9A.84.E5.8D.8A.E6.B8.9B.E6.9C.9F.E3.81.A8.E5.AE.9F.E5.8A.B9.E5.8D.8A.E6.B8.9B.E6.9C.9F
体内濃度の時間変化の数理 のところに、微分方程式を用いて体内濃度を予測していく計算が載っていました。(特に脚注の19~20が重要)
で、もしかして、このデータは、実際に人間で実験してデータをとったのではなくて、単に計算して出したのだろうか? という疑問が生じました。

自分でも計算してみました。

まず微分方程式の解き方ですが、これはネットでいろいろ解説のページがあるので、書く必要もないと思いますが、一応。

セシウムの崩壊定数 λ (ここで言う崩壊定数の意味は、本来の意味の「崩壊定数」ではなく、生物学的半減期(Tb)も考慮した実効半減期(Te)から求めたものであるようです)

一日当たり吸収するセシウムの量をa(Bq/day) 
体内のセシウム137量(Bq)をy
時間を t (day)
とすると、yはtの関数で表せる。

y’=-λy+a を解けばいいことになる。

λ≠0 の場合
y’+λy=a
     両辺にexp(λt)かける・・・exp(λt)はeのλt乗
(y’+λy)exp(λt)=a exp(λt)
y’exp(λt)+λyexp(λt)=a exp(λt)
    (exp(λt))’=λexp(λt)より
y’exp(λt)+y(exp(λt))’=a exp(λt)
     微分の積の公式より
(y exp(λt))’=a exp(λt)
     両辺を積分する
(y exp(λt))=(a/λ)×exp(λt)+C
t=0のときy=0とすると、
0=(a/λ)+C
C=-a/λ

よって

y= a/λ-(a/λ)×exp(-λt)

y= (a/λ)×(1-exp(-λt))

さて、λに入れる値ですが、崩壊定数λと半減期の関係は、

1/2=(log2)/λ

ですので、この計算の仕方を体内のシミュレーションにも応用しようと思います。

ネットではCs137の実効半減期(Te)として70~100日くらいで書いてあるのを多く見るように思いますので(注1)、これを体内での半減期として用いて算出することにします。
ちなみに

実効半減期 Te
生物学的半減期 Tb
物理的半減期 Tp
の関係は、
1/Te=1/Tb+1/Tp
で定義されているようです。

excelでtの値を変化させて計算し、表にします。

まず、Te=70(day) で、毎日吸収するCs137を1Bqとして計算します。
excelではたとえば、自分で知りたいtの値を書いておいてから、
λの数値を求める式は、
=LN(2)/70
yの数値を求める式は、
=-(1/$G$6)*EXP(-$G$6*F12)+(1/$G$6)   ←G6セルにλの値、F12セルにtの値を置いています。
という書き方で計算できます。


得られたグラフは下の様になりました。
Cs137蓄積シミュレーショングラフλ70 

松崎先生のグラフと似ているけど、飽和になる値が低いな。
Teを100でやってみよう。
そして、毎日吸収するCs137を1と10(Bq)でやってみよう。
すると
Cs137蓄積シミュレーショングラフTe100
この様な感じになりました。

上のグラフを透明化して、松崎先生のグラフに重ねてみました。

Cs137蓄積シミュレーショングラフDrMatsuzakimodified

そうしたら、Te=100 (a=1、a=10)の2本のグラフと、驚くほど重なりました。
グラフの縮尺は、縦横軸の目盛りが重なるように調整してあります。

この重なり方は、ほとんど、これで計算して出したのではないかと思えるほどです。(勝手にグラフを加工してごめんなさい!!!)

この様な検討をした動機は、この様な微分方程式を用いた計算でシミュレーションしたものが、今まで表に予測データとして発表されてきているものとそう大きくかけ離れたものではない、(のか、すごくかけ離れているのか)ということを知りたかったからです。
結果として、そう大きくかけ離れてはいないということを知ることができました。

で、注意しなくちゃならないのは、確か少し前に、放医研から、福島原発で作業された方のホールボディーカウンターの数値の減り方が、予測通りに行かなかった(予測より高い)という報告がありましたよね。(注2)
計算データはあくまで計算で出した予測なので、それ通りとは思わず、より安全に寄った考えで生活するべきだと私は思います。

なぜ、この記事を書いたかというと、次にストロンチウムの予測につなげるためです。

注1
Wikipediaの英語ページでは、セシウムの生物学的半減期について、1~4ヶ月と書いてありました。
https://en.wikipedia.org/wiki/Biological_half-life (追記 2016 3/10)

注2
http://www.yomiuri.co.jp/feature/TO000303/20150810-OYT1T50080.html
yomiuri online
yomiuri online セシウム排出 予測より遅い
(追記 2016 3/10)

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http://gosenshitosyukiritsu.blog.fc2.com/blog-entry-309.html
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